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ときどきの思いのなかを馬がゆく光がものを美しくする
永田紅 (北部キャンパスの日々)
歌集の掉尾をかざる一首。
理系の作者らしく、というべきか、下の句で抽象が行われている。

歌から立ち上がる、そのたわやかな光彩が成功しているか、断言はできない。
けれど、ひとつたしかなことは、輪郭がぼんやりしているからこそ、
一首の真ん中に立つこの「馬」は、早朝に京大北部キャンパスのアスファルトの上を闊歩する、
「あの馬」を想定せざるをえない、ということだ。

そこで僕は、「あの馬」を知らないひとは、この歌をどう読むのだろう、と想像する。
「その馬」は、読むものの心のなかを、颯爽と駆けぬけていくのか、
あるいは悠然と、草原やオフロードを横切っていくのだろうか。

新歓の時期には、「あの馬」は、
当然のように、中央キャンパスの四月の光のなかにあらわれる。
新入生の方、「この馬」を、見たことがありますか。
評:下里友浩 (2005/04/01)

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