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レシートの端っこかじる音だけでオーケストラを作る計画
笹井宏之 (「数えてゆけば会えます」)
一年ほどまえから、レシートを噛むくせがついた。
たとえば赤信号の交差点。ポケットにレシートが丸まっているのに気づくと、僕はこの歌を想いだして、そのたびにひとり、レシートの一角をかじりとる。ぶつり。それは、自分だけにしか聞こえない音である。

ぶつり。この音に、耳をすませること。ぶつり。僕が知っているものではなく。ぶつり。見えるものを描くこと。ぶつり。オーケストラ!

掲出歌は、第4回歌葉新人賞の受賞作より。
このような歌がつくりたいとおもう。笹井さんにとって、それは「計画」つまり、プロシジャの水準の問題だけれど、僕にとって、それはもっと彼方なる、祈願以上、計画未満である。

10月1日現在、第5回歌葉新人賞が選考中。
評:下里友浩 (2006/10/01)

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