歌会の記録:2000年6月10日(土)

歌会コメント

歌会 参加者数8名
この日風邪引きさん多数で今年最小人数。
歌会後、ヘルニア療養中のリリーさんと腸炎の澤村さんを見舞いに。

詠草

01 ななかまど白きつぼみのふたつらの間の蜘蛛の巣のつゆもとどめず  森雅紀

02 白銀しろがねのひかりは君のにありて我を呼ぶこえやわらかく燃ゆ  杉美和

03 手首から解放された腕時計うでを広げて仰向けになる  金田光世

04 脱水の終わりて 電話とりたればいきなりあやまりはじめる男  西之原一貴

05 うすあをく風邪引く人と別れたりもつとも鬱な地下道抜けて  棚木恒寿

06 町の灯を遠く指すとき古魔術のむかしは指の先に現る  澤村斉美

07 「ふるさと」を道に奏でて歩む子は赤くそばだつハイツに入りゆく  末松幸弘

08 同胞よ、霧たつごときすばやさに攻めたててくれ夏の目覚めを  黒瀬珂瀾
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